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掃き溜めのこがねむし―肉体変化少女のススメ―

管理人が「身体を変化させられる女の子」について語ったり絵を描いてみたりする雑記帳。主な構成要素:変身(半獣化etc)肉体改造(ふたなり、膨乳etc)形質変化(石化、金属化、液化etc)

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煙々羅―後編

煙々羅の後編であります。今回は膨体に初挑戦してみました。
次回は「鬼」の予定ですが、まだ前編までしか書きあがってないうえに、いま他所に投稿するためのSSを書いてるので来週はまだアップしないと思います。適当なイラストなんかでお茶を濁す予定ー。
変身:煙々羅 形質変化:風船化
※※※

風船を持ち帰ったナツメを出迎えたのは、寺院の中を思わせる芳香。そして某不思議の国の猫よろしくニヤニヤ笑いを浮かべる黒衣の少女と、妖怪・煙々羅に変身させられてしまったエリカの姿だった。
「エ……エリカ……なの……!?」
「あぁぁ……お姉ちゃん………見ないで、こんなエリカ、見ないでえええ…………」
エリカの肉体は空中にふわふわ浮かぶ顔、胸、腰から太股の途中まで、そして両手首という5つのパーツを残して、完全に灰と化してなくなってしまっていた。
それぞれの部位はまるでマネキンのように中空化しており、そこから紫色をした煙がたちのぼっては他の部位に吸い込まれていく、という動きを繰り返していた。
結果として宙に浮かんだ5つのパーツの中を煙が対流するようになり、あたかも煙そのものがエリカの身体になってしまったかのようにも見える。
煙々羅―4

「くす……どうかしら、お姉さん? あなたの妹は素敵な妖怪になったでしょう?」
「よう……かい……?」
ナツメの困惑は、一瞬のうちに怒りにとって代わられた。
「お前が、エリカを……!」
「お待ちなさい」
いまにも飛び掛らんばかりの形相になったナツメを、黒衣の少女は軽く牽制する。少女の有無を言わせぬ迫力に、気圧されるナツメ。
「いいことを教えてあげる。エリカはね、あなたの身代わりになったのよ。」
「………えっ?」
「私があなたを連れて行こうって言ったら、この子ってば『何でもする』なんて言っちゃうんだもん。いい妹を持って、あなたは幸せものね……くすくす!」
「……エ、エリカ……本当なの!?」
姉の問いかけにもエリカは恥ずかしそうに俯くばかりだったが、その無言は肯定を表しているようだった。
「エリカ……そんな………」
ついさっき、エリカのことを「困った妹」なんて思った自分が恥ずかしい。知らないところでエリカは自分を助けてくれていたのに、化け物にされてしまった妹に対して今の自分は何一つ出来ないなんて……。
悔しさと悲しみの入り混じった涙が、ナツメの頬をつたう。しかし、黒衣の少女はあくまでも冷ややかにその姿を眺めているのだった。
「くすくす……泣くのは早いわよ、ナツメ。私はあなたたちの姉妹愛を確かめるためにやってきたの。エリカは、あなたのことをとても愛していることを自ら証明してくれたわ。次はあなたの番。あなたがエリカに向かって愛を証明できれば、呪いは解けてエリカは人間に戻れるわ」
少女の語りだした思いもよらない話に、ナツメは目を丸くした。
「ほ……本当!?」
「ええ、本当ですとも。方法は簡単。あなたがエリカに口付けをすることよ」
もちろん、こんな話は嘘である。少女の笑いを堪えるような様子を見ればそんなことは火を見るよりも明らかだったが、いまのナツメたちにそんな余裕があろうはずもない。
「口付け……ちゅうしろ……ってこと?」
「そうよ。……できるかしら? こんな化け物相手に?」
エリカは「化け物」という単語にビクリと身体を震わせた。一方のナツメはきりきりと眉を吊り上げると、一部の迷いもなくエリカの前に歩み出た。
「お……お姉ちゃぁん……」
「安心して、エリカ。お姉ちゃんが助けてあげるから。……見てなさいよ、エリカはどんな姿になったって……私の大好きな妹なんだからっ!」
言うが早いか、ナツメはエリカの唇に自分の唇を重ねた。
口腔一杯に、部屋に充満しているのと同じ線香臭い匂いと味が広がった。
次の瞬間、ナツメは自分の身体に異変を感じた!
「んっ…………ぐぅッ!?」
弾かれたようにエリカから飛びのいたナツメ。何が起こったのかを先に把握したのは妹の方だった。
「お……お姉ちゃん……!? ふ、膨らんでるよッ!?」
「な……ああぁぁぁっ!?」
煙々羅―5

信じがたいことに、ナツメの身体はゴムボールに空気を注入するかのように膨らんできているのだった。少女らしくほっそりとしたシルエットはみるみるうちに失われ、首や腰、さまざまな凹凸が身体のなかに飲み込まれていく。ナツメは必死にお腹や頬を押さえようとしたが、とてもこの変化には抗えない。
「い、いやぁぁ……っく、あ、あんた……騙しっ……!!」
「あっははははは! あったりまえじゃない! 私の呪いがあんな陳腐な方法で解けるわけないでしょう!? くすくすくす! あっはっはっは!!」
黒衣の少女はおかしくてたまらないといわんばかりに笑い転げている。
その目の前で、とうとうナツメは完全な球体に姿を変えてしまった。着ていた浴衣や下着も皮膚と一体化するように変化し、球状の肉体にぴったり張り付いている。パンパンに張り詰めたビーチボールのような身体から、申しわけのように手足がひょっこり突き出していた。
そして、ナツメの身体はゆっくりと宙へと浮かんでいく。その様子は、まるで……。
「ふ……風船……!? ナツメお姉ちゃん、風船になっちゃったの……!?」
そう、哀れにもナツメは人間風船に変えられてしまったのだった。
「ひ……や、やだぁ……見ないでエリカぁぁっ!!」
仕上げとばかりに、ナツメのパンツの隙間から一本の肉色をした糸が垂れ下がった。それはあろうことか、少女の肉芽が紐状に変化してしまったもだったのである。
煙々羅―6

「あぁぁぁ……そんな、お姉ちゃん、お姉ちゃん……!」
「エリカぁぁ……あぁぁ……」
奇怪な妖怪の姿にされてしまったエリカと、人間風船に変えられたナツメ。哀れな姉妹に向けて、彼女達を陥れた張本人は言った。
「信じるかどうかは勝手だけど、あなたたちが元に戻る本当の方法を教えてあげるわ。くすくす……ナツメを入れて99人……つまりあと98人、綺麗な女の子を風船に変えてしまいなさい。そうしたら、二人とも元に戻してあげるわ。私は綺麗な女の子の苦しみの感情が何よりも大好きなの……あなたに風船にされた女の子達は自由の効かない姿のまま、永遠に苦しみの感情を提供してくれるのよ……くすくす。それじゃあ、せいぜい頑張ってね♪」
言い終わるか終わらないかの内に、黒衣の少女は忽然と姿を消した。跡に残されたのは、変わり果てた姿で途方にくれる姉妹二人。
どのくらいそうしていただろうか。
エリカはキッと顔を上げると、風船にされた姉の肉紐を力強く握り締めた。
「あんっ! ……エ、エリカ……!?」
「……行こう、ナツメお姉ちゃん。一緒に……元にに戻ろうよ」
あの少女が真実を言い残したという保証はない。
しかし、今の自分に出来るのは、黒衣の少女が言ったとおりに風船人間を増やすことだけだ。それ以外に、姉のために自分が出来ることはないのだから…………!
煙の妖怪エリカは、風船ナツメを伴って外へと漂い出ていった。

桐壺神社の夏祭り。この晩に出た行方不明者は、14人にものぼった。
明け方近くになって、女の子の声で泣き叫ぶ風船を両手一杯に持った幽霊を目撃したという情報がいくつか寄せられたが、その荒唐無稽な話を重要視する者はいなかった。

――ただ一人を除いて。


と、微妙に次回へのネタをふってみたりしつつ、これにて終了であります。読了感謝。
  1. 2007/09/29(土) 00:16:54|
  2. シリーズ/怪談・黒童
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
<<鬼太郎第3期といえばこの人 | ホーム | リンクページ設置>>

コメント

はじめまして、膨体あるところ必ず現れるまるまる好きと言う者です
前々からここのサイトは拝見させて貰ってましたがとうとう膨体が!!ホント膨体はいいですね~可愛くてww
14人もの美少女風船ってのも想像しただけで・・・
で、次回にも続くんですか?更に楽しみです。
  1. 2007/09/29(土) 05:47:57 |
  2. URL |
  3. まるまる好き #-
  4. [ 編集]

次回は、妖怪のイラストではないといいますが楽しみに待っております。
  1. 2007/09/29(土) 08:51:01 |
  2. URL |
  3. ドロイド #-
  4. [ 編集]

次回のネタフリしといて終了ですかい!?
でも妖怪シリーズは楽しかったです。
  1. 2007/09/29(土) 16:22:43 |
  2. URL |
  3. 隠れファン #-
  4. [ 編集]

次は鬼……電撃? 空飛ぶのかな?
ん~~仮面ライダー響??
  1. 2007/09/29(土) 18:54:35 |
  2. URL |
  3. 現在楽識 #-
  4. [ 編集]

おお、いい感じに膨らんでますねw
最初今回はあんまりダークじゃないなとか思ってましたが、その分無垢さが際立っているような気がします
次回更新分の鬼も密かに楽しみにさせていただきますね~
  1. 2007/09/30(日) 19:36:13 |
  2. URL |
  3. 春紡 #pYrWfDco
  4. [ 編集]

こんばんは、はじめまして。
石山といいます。

妖怪シリーズとても楽しくて、何度も読ませていただいています。妖怪化に膨腹化というおいしいコンボをいただいて、もうくらくらしました。絵もすごくいいです。女の子の表情がとてもいいです。

次のお話も楽しみに待っています。では、失礼します。
  1. 2007/10/01(月) 02:16:12 |
  2. URL |
  3. 石山 #txZHgShk
  4. [ 編集]

まるまる好きさん>
膨体は初めてだったのですが、なかなか描いてて楽しかったです。服の処理とか、工夫が必要なところはまだまだありそうですがー。

ドロイドさん>
いちおうあと一回更新できるだけの用意はできるんですけどねー。あんまりタイトな進行でやりたくないので。

隠れファンさん>
ん、別にシリーズを終わらすって意味じゃないですよん。

現在楽識さん>
……?

春紡さん>
確かに言われてみれば、前回前々回に比べると人間サイドがぐちゃぐちゃしてないですね。その分黒い子が輪をかけて鬼畜ですがw

石山さん>
どうもー。石山さんのサイトも拝見させていただきました。「旅先は」シリーズよいですね。
せっかくなので、あとでリンクさせていただこうと思いますー。 
  1. 2007/10/01(月) 09:18:30 |
  2. URL |
  3. こがねむし #-
  4. [ 編集]

>どうもー。石山さんのサイトも拝見させていただきました。「旅先は」シリーズよいですね。
>せっかくなので、あとでリンクさせていただこうと思いますー。

読んでくださっているとは嬉しい限りです。
コチラからもリンクさせていただいてもいいでしょうか。というか、リンクしちゃいますねっ!よろしくお願いします。
  1. 2007/10/03(水) 01:43:38 |
  2. URL |
  3. 石山 #txZHgShk
  4. [ 編集]

鬼と聞いてどっかのだっちゃ鬼娘を連想しただけです。

気にしないでください~~
  1. 2007/10/03(水) 02:33:58 |
  2. URL |
  3. 現在楽識 #-
  4. [ 編集]

>石山さん
リンクありがとうございますー。遅ればせながら、こちらからも貼らせていただきました。今後もどうぞ良しなにー。

>現在楽識さん
ああ、なるほど(笑) しかし、コメント蘭に書いてあることを気にするなというのはちょっと無理かもですよ(-w-;
  1. 2007/10/06(土) 00:17:26 |
  2. URL |
  3. こがねむし #-
  4. [ 編集]

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